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導入事例

味の素トレーディングでは、既存ERPシステムの機能不足や部署や業務ごとにカスタマイズされ、ばらばらになっていた運用の問題などを解決するため、住商情報システムのSAP商社向けテンプレート「Trade-Kit」によるSAP ERPの導入を決定した。導入時に重視されたポイントは、同社の様々な業務に適合する機能を豊富に実装し、短期間・低コストで導入できること。こうした要望に、「Trade-Kit」と住商情報システム(以下、SCS)はほぼ100%応え、当初のスケジュールと予算内での本番稼働を実現した。
社名 味の素トレーディング株式会社
設立 1954年8月19日
資本金 2億円
2010年4月1日現在
従業員数 86名
2010年4月1日現在
URL http://www.sojitz-foods.com/
事業内容 味の素グループ各社の製品/原料/機材等の販売/調達/輸出入。
合成皮革用離型紙、「SHIN-NIPPON」ブランドの医療/眼鏡機器、食品素材/調理食品や化成品等の輸出入及び国内販売
味の素トレーディング株式会社
鈴木 郁男 様
味の素トレーディング株式会社
ERPプロジェクト長
杉崎 雅一 様

味の素トレーディング株式会社様


自社に最適なERPの実現に向け、プロジェクトチームを各部門のスタッフで構成

2011年のシステム更新を前に、味の素トレーディングが既存ERPを見直したところ、システム的に見ても、内部統制の観点からも、いくつもの問題が明らかになってきた。以下は、そのほんの一例だ。
① 「新たな数値を入力すると、上書きされ、過去のデータは残らず、作業履歴も取れない。」
② 「1つの同じ情報を、複数画面で二重入力する必要があった。」
③ 「業務ごとに使いやすいようにカスタマイズが行われた結果、メニューの数が増え過ぎ、システム連携が取れない状況になっていた。」

「こうした問題を解決すると同時に、味の素トレーディングに必要なERPシステムの構築を目指し、2009年5月、社内にERPプロジェクトチームが発足しました。メンバーには、私を含め、社内の様々な業務に関する知識と経験を持つ販売、財務会計、貿易、総務の複数の部門からスタッフが選出されました。
プロジェクト発足から2010年4月のシステム本番稼働、その後2ヶ月間のユーザからの問い合わせ対応までの14ヶ月間、メンバーはほぼプロジェクト専任。様々な課題と“格闘”し、気が付いたら深夜ということもありましたが、今となっては、どれも良い思い出です。基幹業務システムの再構築という滅多にないチャレンジの場を得た私たちは、計画通りに完成に漕ぎ着けた時、例えようのない達成感を味わえました。
一方、プロジェクトの期間中、各メンバーの所属部署の戦力ダウンは避けられませんでした。しかし、各部門長から『プロジェクトに参加する人にとっても、所属部門の人にとっても、これは素晴らしい成長の機会になる』という賛同が得られ、私たちは14ヶ月間、SCSのスタッフの方々と共にプロジェクトに専念することができたのです。」

決め手はトレードビジネスに関するSCSのノウハウと必要な機能を備えた独自テンプレート

新しいERPシステムにSAP ERPを選んだ理由、それは味の素株式会社がSAP ERPを利用していたこと。
そして、『十分な機能を備え、使い勝手が良い』といった評価を聞いていたこともあり、SAP ERPによるシステム構築が早々に決まった。

「SAP ERP構築のパートナーにSCSを選んだ理由は、まず商社への導入実績が豊富で、商社としての知見やノウハウを継承している点です。また、SAPと共同開発したGTMをベースに構築したテンプレート『Trade-Kit』の完成度が高く、管理会計及び貿易取引がばらばらのテンプレート製品が多い中、『Trade-Kit』は連携を実現していること。さらには、味の素グループにおいてシステムの導入・保守・運用実績があり、非常にきめ細かく、対応が確かであるという評判が決め手となりました。
私たちのプロジェクトにおいても、SCSのスタッフの方々は“その評判どおり”。私たちの些細な疑問や無理かもしれない要望にも、最後まで付き合っていただき、懇切丁寧な解説、新たな解決策の提示など、私たち以上に自分たちのプロジェクトと思い、完成に向けて取り組んでいただけました。」

テンプレートの適合率85.1%。残り約15%のギャップも、最小限の開発で無事解消

SCSでは、自社の業務に「Trade-Kit」がどれだけ適合するかを簡単に測れる適合性診断サービスをサイト上で公開している。プロジェクトチームがこのサービスを利用したところ、適合率は85.1%と好結果であった。その後、プロジェクトチームとSCSは、現行の様々な業務フローと「Trade-Kit」が想定している業務フローの違いの洗い出しなどを実施。この作業を通じ、今まで複雑でばらばらだった業務フローの標準化を図り、システムの使用法などを工夫した結果、追加開発は4件のみとなり、「Trade-Kit」の基本機能だけでほぼ100%の業務をカバーすることができた。

「プロジェクト発足後、すぐにSCSで『Trade-Kit』のデモを体験しました。実際の操作などを見た上で、処理や入力、結果の表示などが、実際の業務の流れとまったく違和感がないことに安心しました。テンプレートと聞くと、システムに業務を合わせると感じる人もいますが、『Trade-Kit』が想定しているシナリオは、実に理にかなっています。最初はとまどいもありましたが、『Trade-Kit』の業務フローが、なぜこうなっているのかが理解できれば、今まで以上にスムーズに事務処理が行えます。私たちがやろうとしている業務の邪魔をしない、効率的で汎用的なシステムといえます。」

「プロジェクト期間中、私たちは実際のデータを使い、『Trade-Kit』を操作し、仕組みの理解や実際の業務とのギャップはないか、うまく業務が進められるかといった検証などを行なっていました。ギャップが発見されれば、業務プロセス側を見直し、改善するケースもあれば、『Trade-Kit』側での改善をSCSスタッフに依頼することも。SCSのスタッフの皆さんの対応は、非常にきめ細かく、私たちの要望もしっかり持ち帰り、次フェーズには改善案を提示していただけました。」


 

SAP ERPによる「情報の活用」という視点で、さらなる活用提案は大いに期待するところ

2009年5月のERPプロジェクトチーム発足より12ヶ月、新ERPシステムはスケジュールどおりの2010年4月に本番稼働を開始した。予想していたとおり、開始直後は操作方法の問い合わせがプロジェクトメンバーに殺到したものの、1ヶ月を過ぎた頃からは「こうした業務を行なうことになったが、どのようにシステムを使えばよいか」といったシステム活用に関する相談が増えてきたという。

「今回のSAP ERPの導入にあたり、『会計の安定』『業務の標準化』『輸出管理のシステム化』『情報の活用』『システムの整理・統合』という5つの目標を設定しました。そして、目標の大半は、ERPプロジェクトを進めていく中で、ほぼ達成できたといえます。運用フェーズに入った今、『情報の活用』という最大の目標達成が急がれます。
ERPに蓄積される情報量は膨大で、現状分析、将来予測、営業戦略や経営戦略の立案などに役立つ価値の高い情報が存在します。今後は、これらの情報を各事業部門が容易に活用できるような全社システムへ高めていく取り組みが必要です。こうした目標の実現に向け、SCSには新たな提案やERPの活用方法に関するアドバイスなども、引き続き期待したい。」

社内での利用シーン

弊社担当者

SCSK株式会社
ERPソリューション事業部
ビジネスソリューション部
シニア・コンサルタント
滝 敬二