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導入事例

急拡大する新興市場への対応は、現在でも日本製造業の喫緊の課題だ。特に中国は膨大な市場を持つ一方で、法制度や商習慣の観点からシステム導入の難易度が高い。中国地区を皮切りに、グローバル経営基盤の統一を目指すパイオニアは、中国向けSAP構築に実績を持つSCSKを導入パートナーに選んだ。日本の旧システムのクラウド化と、中国専用テンプレートを使って驚異的な早さで実現した、中国におけるクラウド基盤を活用したSAP導入事例を紹介する。
社名 パイオニア株式会社
設立 1947年5月
資本金 872億5,700万円
従業員数 23,926名
2013年3月現在
URL http://pioneer.jp
事業内容 カーエレクトロニクス事業
ホームエレクトロニクス事業
その他

パイオニア株式会社様


経営管理粒度の向上とグローバル展開の同時実現。20社へのRFIが物語る本気度

パイオニア株式会社
情報システム部
統括部長
石川 雅己 様
パイオニア株式会社
情報システム部
海外担当部長
宇野 直樹 様
パイオニア株式会社
情報システム部
第一開発部 課長
名取 雅秀 様
「街でも家でも車でも、笑顔と夢中が響き合う」を2015ビジョンとして掲げるパイオニア。
同社の中期計画では、グループ経営管理粒度の詳細化と精度向上のため、ITインフラの統合・統一化が挙げられている。そこには、グローバルでの取り組みとして、中国現地法人におけるERP基盤の迅速な立ち上げも重要課題の一つとして含まれていた。膨らみ続ける運用コストを半減させながら、ITインフラの統合・統一化を実現させるというチャレンジングな取り組みである。「日本国内では、ユーザーヒアリングの結果、SAPは国内販売システムとして定着し、高い満足度を得られていました。これを広く展開することで、グローバル化とともに費用の削減効果も狙いました。」と、宇野氏は説明する。オンプレミスで稼働する日本のSAPのクラウド化と、中国への新たなSAP基盤のクラウドによる構築で、統一基盤のもと経営効率を上げる- これがパイオニアの描く青写真である。同社は、実に20社もの企業へRFIを提示する。その中に、統合前のSCSとCSKも含まれていた。「多くのグローバル企業が提案する中私たちは本命とは見られていなかったと思います。」と、SCSK 製造・サービスシステム事業本部の坂野は振り返る。

SCSのSAP、CSKのクラウドがSCSKとしての強力な提案へ昇華

 CSKは元来、クラウドのプラットフォームソリューションである「USiZE(ユーサイズ)」の導入に強みを持っていた。また、SCSは中国におけるSAP導入に豊富な実績があった。「SCSKとして、USiZEによるクラウド展開と中国版SAP導入の相乗効果を生む提案を期待しました。」と宇野氏は語る。

「実際、他社に比べて、非常に具体性のある提案を頂きました。また、質問に素早く回答いただき、問合せに時間がかかることがなかった点も心強く感じています。」提案の強力さは価格にも表れた。「両社統合の効果を正に発揮した提案により、価格の点でも大きなアドバンテージを提示することもできました。」と坂野は説明した。
プロジェクトの開始は、2012年3月。日本のSAPインフラをクラウドへ移行することから始まり、その後、2012年7月より中国におけるSAPの新規導入が始まった。特に中国での新規導入では、これまで10年間使い続けた既存システムが存在したため、リプレースへのリスクを最小限にすべく、パイオニアとSCSKは一体となって新業務フローの定義やシステムのスコープ固めに注力した。また、パイオニア社内においても現地法人との入念な意思疎通が必要であった。
テンプレートに合わせて業務プロセスを変更するケースもあるため、現地法人とのすり合わせが成功の可否を握るからだ。社内会議の際には、SCSK側が立ち会う場面も多くあった。「パイオニア様の社内会議に同席させていただける場合は、積極的にコミュニケーションに参画しました。たとえ場所が海外であっても出ていきました。」と坂野は振り返る。またこの間、SCSKは販社業務知識のある要員を全モジュールに配置することで体制面を強化し、新システムのイメージを共有することでスムーズな移行を実現している。

中国専用テンプレートと、日本語を話す中国人アプリケーション開発者たち

中国は、法律、税制、商習慣等、システム導入の難易度が高い国の一つとして知られている。この国で販売管理システムを構築する際は、中国の法制度要件をクリアしたテンプレートの利用が実現への最短距離だ。プロジェクトチームは、中国における40以上の導入実績から得た知見をもとに、効率的な開発を進めた。実際に開発に携わるのは、SCSKの中国人エンジニアたちだ。SCSKの中国現地法人であるSCS上海のエンジニアたちは、9割が日本語能力試験の最高レベル「N1」を取得している。さらに日本語力だけでなく、SCSKのビジョンを共有し、「日本クオリティ」で開発に携わっているのだ。

日本での運用コストを半分、中国での構築期間も半分

当プロジェクトの効果で特筆すべき1点目は、オンプレミスからクラウドの移行によって運用コストを50%も削減できたことだ。従量課金型とすることで、コストを抑えつつ、目まぐるしく変化する企業環境から起こりうるトラフィックの増減にも対応することができている。2点目は実現までの時間だ。中国のSAPは、2013年1月に稼働を開始した。実現までに通常1年近くかかる要件を、中国専用テンプレートを駆使し、半分以下の5.5か月で稼働にこぎつけることに成功した。

成功モデルをアジア各国、欧米へと積極展開を目指す

今回のプロジェクトによって、日本・中国のSAP ERPがクラウドで整った。これは今後のグローバル展開の礎である。パイオニアはこの成功モデルを各国へ展開してくことで、グローバルレベルでSAPのインフラを統合し、さらなるコスト削減とガバナンス向上を目指す。宇野氏は、今後の展開について次のように語った。「このソリューションを武器に、アジア各国、欧米へとグローバル展開を加速させたい。SCSKさんはそのための“戦友”だと思っています。」

弊社担当者(SE)

SCSK株式会社
グローバルシステム事業本部
営業企画部
事業推進グループ 営業推進部
古田 浩之
SCSK株式会社
グローバルシステム事業本部
営業部 営業第一課
坂野 真一郎
住商信息系統(上海)
有限公司(SCS上海)
ビジネスソリューション部
科長
譚 星傑